CASTブログ【ラストラン:梶原航】
何故、走り続けるのか。
何故、歩み続けるのか。
韓国映画がアカデミー賞を受賞した。この歴史的快挙を聞いたのは『KEISOU-継走-』稽古も終盤の頃だった。
以前、演出家の栗山民也さんが、戦後日本は文化の復興より経済の立て直しを最優先させ、韓国はまず文化を立て直したことを教えてくれた。ロシアの国立マールイ劇場附属シェープキン演劇大学には「韓国人クラス」があり、俳優の言語や技術を獲得するため韓国からモスクワへ修行に向かう。
国立の専門機関を設立した時期も、韓国は1990年(韓国芸術総合学校)、日本は2005年(新国立劇場演劇研修所)と、これだけでも15年の差がある。
韓国は文化を、世界へ「輸出」する財産だと捉えて力を注いできたことが、この度のアカデミー賞に繋がっているのだと思う。
先人たちが継走してきた末の、快挙。
芸術を探求しつづける、継走。
僕たちは、いまを生きる。
僕は、誰にやらされているわけでもなく自分で好き好んで俳優として生きている。痩せたり太ったり、文化や習慣を身につけながら。
それら全ては、作品に書かれている「きっといつか生きていたであろう人間」の魂の再生装置になるためだ。
そしていつか、きっと未来には、
過去の過ちを赦すことが出来る。
誰かの過ちや、苦しみや、成功や、愛を、自分のことのように一喜一憂しながら、命や人生の可能性を、観劇者と共有して語り続けていける。
次の世代へしっかりとバトンを渡していけるよう、走り続けていきます。
それから、
舞台映像が完成することを、心の底から待ちわびています。一度も前から観たことないので、僕もこの作品を皆さんと一緒に楽しみたい!!
自信をもって御予約をおすすめ出来る、継/走、どちらも自己タイムベストを更新し続けた、全速力の日々でした🙂
また応援宜しくお願い致しますー!